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イスラエルと日本
――関係強化に向けた期待と不安

マシュー・ブルーマ 法政大学講師(国際政治)
エイタン・オレン 国際政治研究者

Israel and Japan's Rising Sun Relations Why Tokyo and Tel Aviv Are Finally Cozying Up

Matthew Brummer 法政大学講師(国際政治)。政策研究大学院大学リサーチャー。 Eitan Oren テルアビブ大学で修士号、東京大学で博士号取得後、アジアの国際政治分析者として活動している。

2017年9月号掲載論文

これまでとかく疎遠だった日本とイスラエルも、いまや、グローバルエネルギー市場と日本国内の政治・経済情勢の変化、そして世界の地政学的パワーバランスの構造的シフトを前に、緊密な協力関係を模索している。安全保障とテクノロジーの最前線にあるイスラエルとの戦略的関係を強化していく路線は、国際社会におけるより独立した影響力あるパワーとしてのプレゼンス確立を目指す日本の新戦略によって導かれている。中国が中東でのプレゼンスを強化していることへの焦りも関係しているかもしれない。もちろん、課題は残されている。日本企業は依然として対イスラエル投資への不安を払拭できずにいるし、政府も、イスラエルとの関係強化によって中東の複雑な宗派間紛争に巻き込まれる恐れがあることを懸念している。・・・

  • 何が関係を変化させたのか
  • 新外交戦略を支える三つの変化
  • 動き出した二国間関係
  • 恩恵とリスク

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